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アレス動物医療センター

外よりも家の中で飼うべきか?

疑問、質問

 外で飼う場合土の上にいると、虫がついたり、ダニがついたりしてしまうものなのでしょうか?
    本人(クッピ―)は小屋の中にいるより土の上にいる方が絶対に喜びます。
    <小屋に入るのをとても嫌がる。>そういう病気の心配がなければ、ぜひ土の上に居させてやりたい!!!

お返事

 外で飼う以上はある程度ダニやのみの感染は覚悟が必要かもしれません。
 ノミに関してはうさぎさんが生活するスペースにノミがついた犬や猫が来なければ、早々うつるものではないと思いますが、マダニなどは草むらなどがあるとどうしても避けられないかもしれません。

 外で飼うことの是非についてですが、私の個人的な意見を言わせてもらえば、家の中のほうが良いのではないか、というのが正直なところです。
 
 日本にいるうさぎのほとんどは、基本的に穴ウサギなので、外で飼うのが理想です。それが自然の当たり前の姿です。
 ただ、これには条件があり、ウサギが本来生息していたであろうヨーロッパと同じくらい、涼しく、かつ乾燥している地域であれば、ということです。
 
 ウサギに適した気温は諸説ありますが15~20度、湿度が低ければ24度まではぎりセーフとしましょう。
 でも25度を越えたら、もう厳しいです。
 うさぎはかなりつらいはずです。人間で言うと32度の環境にいる感覚かもしれません。

 土のないところで生活するというのもストレス、暑いところで生活するというのもストレス。
 ではどうするかと言うと、これはもう両者を秤にかけるしかありません。
 よりストレスが強いのは?と聞かれたら、私は迷わず暑い外で生活するほうがストレスでしょうと答えます。
 「六畳一間のエアコンのきいた部屋に住むか、それとも庭付き一戸建てだけど、エアコンがなくて夏の間ずっと32℃の蒸し風呂になる家に住むか」という感じでしょうか。
 家が狭いからといって、死んでしまう人はいませんが、毎日32度の家に閉じこもっていたら、死者が出てもおかしくはありません。

 でもまあ、ウサギがほんとはどう考えてるかなんて、わかりっこないんですけどね。

 もし家の中に引っ越そうと思っても、急に引っ越してはいけません。
 まず家の中で10分なり遊ばせてあげて、次の日は20分、その次の日は40分というふうに、少しずつ家の中での滞在期間を伸ばしていき、気がつくと家の中にいる時間のほうが長かった、というふうにしないと、ストレスで調子を崩しかねません。


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