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アレス動物医療センター

テディベア精神

2016/6/2

 「出来るか?」と問われたら、とりあえず「出来ます」と答えなさい。そのあと急いで手段を探しなさい。

 という言葉はかの有名なテディベアの言葉です。

 んなわけない。
 嘘です。

 アメリカの大統領セオドア・ルーズヴェルトの言葉です。
 ちなみにこの人のニックネームが「テディ」で、この人の小熊とのエピソードがテディベアの名前の由来になったそうです(豆知識)。

 まあ、いかにもアメリカンな感じの名言ですが(偏見)、私はこの言葉が結構好きで、できるだけ実践しようと日頃から心がけています。

 さすがにできない手術はできないといいますが、基本仕事を振っていただけば、断らないというのが信条です。

 先日動臨研のセミナー講師の依頼をいただきました。
 動臨研とは「動物臨床医学年次大会」という年に一回開かれる獣医師の巨大な学会(勉強会?)です。
 秋に大阪国際会議場というところで、3日間かけて外科、内科、皮膚科、腫瘍化など様々な分野のセミナーが同時に開催され、入場料を払うと、どの分野のセミナーでも好きに選んで受けることが出来るというフジ○ックの獣医学会版のようなものです(だいぶ違うか、まあいっか)。

 いつもはセミナーを受けに行く立場なのですが、今回は講師ということで、偉そうに獣医さん相手に講釈をたれる立場です。
 こわいですねー、おそろしいですねー。

 ちなみに指定されたお題も決まってます
「ベーシックセミナー 基礎から学べるエキゾチックペットの眼疾患」
 
 お話を頂いて、正直ちょっと不安もありました。
 謙遜でなく、ほんとに自分にそのような大役が務まるのかいな?と
 患者さん相手のいつもの診療トークではなく、プロの獣医さんたち相手に離せるほど、自分は大層な話ができるのだろうかと。

 ただ、とりあえず「出来ます」と言ってみました。
 
 別に時間が経って、自信が持てたわけではありません。
 今も大丈夫かいな、という気持ちは変わりません。

 でも、どこかの誰かが、私の地味な仕事を見ていてくれたのかもしれません。
 「あいつにやらせてみよう」と清水の舞台から飛び降りてくれたのかもしれません。
 ならばそれに応えたいじゃないですか。
 期待以上のものを見せてやりたいじゃないですか(結果、どうなるかは知らんが)。

 それに良い勉強の機会でもあります。
 日頃から毎日何時間も勉強しているべきなのでしょうが、ぐーたらな私はなかなかそうもいきません。
 診療したり、はにわ(犬)の散歩行ったり、しげる(猫)にひっかかれたり、漫画読んだり、風呂入ったり、真田○みたり、フラ○ャイルみたり、9○.9みたり、グッ○パートナーみたり…(もうちょっと勉強しろ)。
 何かと雑事で忙しい身ですので、何かこういう締め切りのある「やらなければいけない仕事」があったほうが、良いのです。

 きっと今から秋まで、必死に眼の勉強をするでしょう。
 そしてそれはきっと、獣医師にとっての一生の財産になるのです(たぶん)。

 だからとりあえず「出来ます」と言ってみました。
 そして今から必死に手段を探します。

 このひとりごと動臨研の主催の人読んだらまずいかな。

 不安にならなくて大丈夫ですよ。

 だって「出来ます」から。


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