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アレス動物医療センター

うさぎの病気 呼吸器疾患(鼻汁、くしゃみ、呼吸困難)

緊急性

 元気、食欲があるなら今日、明日中(せめて今週中には)動物病院へ行ってください。
 元気食欲がないようなら迷わず今すぐ動物病院へ行ってください。

解説

 ウサギが鼻水を垂らしたり(鼻汁)、くしゃみをしたり、呼吸が苦しそうだったり(呼吸困難)、呼吸時に変な音がする、しゃっくりをよくするなどの症状を見たら、まず呼吸器疾患を疑うべきでしょう。

 これはどれか1つの症状のみが出ることもありますし、同時に複数生じることもあります。
 また、目やにや結膜炎などの眼の問題が併発していることもあります。

 この呼吸器疾患で最も多いのはパスツレラなどの細菌感染によって起こる感染症で、放置しておくと鼻炎から、気管支炎、肺炎と胸の奥深くへと進行していき、命に関わることもあります(若齢なウサギや高齢のウサギでは急死することもあります)。

 「スナッフル」などという俗称で呼ばれることもありますが、漠然とした表現なので、私はあまり好きではありません。
 
 この細菌感染症は、ストレスや、栄養不良、ケージの掃除不足、妊娠、若齢、高齢など病気に対する抵抗性が落ちたときに発症することが多く、治療と同時に、これらの根本の問題を解決する必要もあります(年齢ばかりはどうにもなりませんが)。

 また、長い時間をかけてようやく完治したかと油断すると、また何らかのストレスなり、栄養不良なりで再発することも珍しくありません(一度感染、発症すると、鼻の穴などに細菌が隠れ住み、死ぬまでつきまとうことが多いようです)。
 完治を目指すというより、うまく細菌とつきあうことを考えるべきかもしれません。

 ややこしいことに、単なる呼吸器疾患ではなく、不正咬合などが原因で鼻炎が起きることもあります(というか、むしろこちらのほうが多いかもしれません)

 これ以外に、腫瘍などでも起こることがあります。

 スナッフルは言ってしまえばうさぎの風邪かもしれませんが、ヒトと大きく違うのは、うさぎはかぜでも死んでしまうくらいデリケートだということです。
 ましてや歯が原因だとすると、直接命に関わりうる病気ということになってしまいます。

 けして様子は水に、主治医の先生に相談してください。


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