
「巨大な腫瘍がある」と、動物病院にやってくる子がいます。
体重2kgもないようなウサギさんに、それこそ5cmくらいのどでかい腫瘍がぶら下がった状態で来たりします。
飼い主さんいわく「1年前はもっと小さかったのですが、主治医の先生に大きくなったら手術が必要と言われてました。」と。
「大きく」っていうのは、ここまで巨大になってからという意味ではないのですよ、と内心思います。
「大きくなったら」という表現は僕はあまり好きではありません。
僕にとって1cmを超えたらもう大きいです。
2kgのうさぎさんにとって、1cmといえば僕の体にピンポン玉くらいの腫瘍があるということです。
僕のお腹にピンポン玉くらいのできものがあったら、妻は泣きながら「病院へ行ってくれ」と懇願してくるでしょう(多分)。
ただこの「大きくなったら」というのは人それぞれです。
3cmを大きいと思う人もいれば、何なら10cmを大きいと思う人もいるかもしれません。
ましてや素人さんである飼い主さんに対し、そもそも「大きくなったら」という表現が、うまく伝わるはずがないのです。
飼い主さんは基本ポジティブに考える人が多いです。
「大きくなったら」というふわっとした指導を受けて
「まだ1cmだし、大きいというほどでもないだろう」とか
「2cmになったけど、本人は気にもしてないし」とか
「3cmになったけど、元気も食欲もあるし」とか
ついつい理由をつけて様子を見たくなるものです。
小型犬や猫、ウサギにとっての1cmはとっくに【大きい】です。
腫瘍は基本的に痛くもかゆくもないので、気にしていないできものほど怖いです。
腫瘍で元気がなくなるのは転移した時で、とっくに手遅れです。
気にしてなかろうが、元気だろうが、1cmになればもう病院です。
1cmを基準にするかは場所と、成長速度、そして獣医師の判断にもよるので一概には言えませんが、うちの病院では1cmはもうアウトです。
眼のそばや手足などの末端は5mmでもう来てほしいとお願いします。
もし主治医の先生が「大きくなったら取りましょう」とかいう感じのふわっとした表現をしてきたら、遠慮せず聞いちゃいましょう。
「大きくなったらというのは、具体的に何cmくらいになったら手術した方が良いのですか?」と。
もしそれでむっとした顔をするなら、そんな動物病院とはおさらばです。
そもそも聞かれなくとも「○○cmになったらすぐ連れてきてください」と獣医師サイドからいうべきなんですから。
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