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アレス動物医療センター

旦那の言うことは大体

2025/10/9


 先日玉ねぎを30gも食べてしまった、という患者さんがやってきました。
 すぐに処置しますので連れてきてくださいとお伝えすると、もう1時間以上たってるのですが大丈夫ですか?と聞かれました。
 …大丈夫くないけど、とりあえず来てください。とお伝えしました。

 患者さんがスムーズに流れ、さほど混雑もせず順調に一日を終えられそうな日でした。
 あと10分で閉院時間。
 今日もしかしてすぐ帰れるんでない!?とスタッフ一同が思っていたはずです。
 口にするとフラグがたつので、誰も言葉にはしません。
 あと10分!あと10分!と思っていると電話がかかってきました。
「玉ねぎを30〜40gくらい食べちゃったんですが、様子をみても良いですか?」と

 様子を見ちゃダメです、すぐ処置をしますので連れてきてくださいと伝えると、もうすでに1時間以上経っているとのこと。
 「今のところ何の症状もないのですが、様子を見ちゃだめですか」と明らかに来たくなさそう。
 「症状が出てから助けるのは難しいので、すぐに対応すべきです。今から病院に向かうとどれくらいでつきますか?」
 「20〜30分くらいで…」

 なんでやねん!と
 そら なんでやねんと思うのです。
 なぜ1時間も様子をみた?
 なぜ病院につくのに30分かかるのに、閉院10分前に電話をする?
 なんでやねん!と

 まあそれでも動物に罪はないわけで、とりあえずすぐに向かってもらいました。
 治療をしながら「何か事件があったら、すぐに相談の電話を入れてもらったほうが良いですよ」とお伝えすると
「私もそう思ったんですけど、主人が『そんな大げさな、明日まで様子見てからにしろ』というもので」と
「でもグーグルとか調べたら、様子見ないほうが良いって書いてあって、心配になっちゃって」

 言っちゃあなんですけど、日頃動物病院に近寄りもしない旦那ほど、役に立たない生き物はいないですよ。
 味噌汁ぶっかけたごはんで柴の雑種飼ってました、とかいう世代の父ちゃんなんて百害あって一利なしです。

 旦那の余計な助言のせいで飼い主さんは無駄に時間外手当を払うことになり、僕らは定時の帰宅ができなくなり、何より玉ねぎを食べた子は命の危機にさらされたわけです。


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